京都国際高、甲子園初優勝···決勝、関東第一に2-1で勝利

 在日韓国系民族学校の京都国際高校が「夏の甲子園」と呼ばれる日本全国高校野球選手権大会で初優勝し、奇跡の歴史を書いた。

 京都国際高校は23日、兵庫県西宮市所在の阪神甲子園球場で行われた夏の甲子園本大会決勝戦で、東東京代表の関東第一に延長戦の末、2-1で勝利した。

 試合は1回から「0」行進が続き、激しい投手戦となった。

 京都国際高は5回表2死1、3塁のチャンスをつかんだが、後続が出ず得点できなかった。

 関東第一も6回裏2死2塁、7回裏2死2塁のチャンスで打者がゴロに倒れ、先制点を出せなかった。 京都国際と関東第一は最終回の9回にそれぞれ先頭打者が出塁して得点のチャンスをちくったが、いずれも無得点に終わった。

 無死1、2塁に走者を置いて攻撃するタイブレイク方式の延長戦10回表、京都国際は押し出しの四球と外野犠牲フライで2点を挙げた。

 続いて10回裏、関東第一を1点に抑え、最後の打者を空振り三振で勝利した。

 この日の試合でも京都国際の選手たちが勝利直後、「東海を渡って大和の地は神聖な先祖の昔の夢の場所」という韓国語の校歌を歌う姿がNHKを通じて日本全国に生中継された。

 甲子園では出場校の校歌が演奏され、NHKはすべての試合を放送する。

 甲子園は日本の高校球児があこがれる「夢の舞台」。

 今年は日本全域の3441チームが参加し、京都国際はその頂点に立った。

 京都国際はこれに先立って、2021年、夏の甲子園に初出場し、ベスト4入りを果たしたが、準決勝で敗退した。翌年夏も連続出場を果たしたが、1回戦で惜敗し、昨年は本戦に進出できなかった。



◆「韓日の野球をリードする選手輩出を」…宋栄奉会長がお祝いのメッセージ

 京都国際高等学校、甲子園優勝おめでとうございます。

全国約3441校の頂点に立ち、誇らしい限りです。

 1試合1試合、勝利するたびに韓国語の校歌が響き、全国の在日同胞ばかりか、韓国国民にも、歓喜を与えてくれました。

 在日本大韓体育会では過去、「韓国の甲子園」といわれる「鳳凰大旗高校野球大会」に在日選抜チームを派遣し、韓日両国のプロ野球をリードする選手を輩出してきました。

 京都国際高等学校からも、韓日のプロ野球、そして、世界のプロ野球をリードするプレーヤーになっていくことを願ってやみません。

 とにかく、小牧監督と京都国際ナインたち、そして、同校生徒と全国の同胞が一体となった「ワンチーム」に感動を与えてくれ、心から敬意と感謝の気持ちを送りたいと思います。

 初優勝、おめでとうございます。

2024年8月23日 在日本大韓体育会 会長 宋栄奉

優勝の瞬間、歓喜の京都国際ナイン

スタンドで応援した京都国際高校の生徒たちも優勝の瞬間、歓喜に沸く